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復興って、とても小さな前進の積み重ねなんです

今日、佐々木俊尚氏のツイートで、この石巻百景というブログを知りました。

このブログに出てくる写真、まさに私たちの街がハリケーンカトリーナで被災したときに見られた光景が、そのまま出てくるんです。

例えばこの光景。冷蔵庫って、中に食品が入ったまま停電になって、そのままずっとドアが閉められたままだと、中の食品が腐って、もう、この世のものとは思えない臭いを発するんです。これは、どんなに強力なクリーナで拭いても拭いても、全く消すことのできない臭いなんです。というわけで、カトリーナの後、洪水で浸水して壊れちゃった冷蔵庫はもちろんですが、浸水しなかった家庭の冷蔵庫も、結局廃棄される運命になりました。余談ですが、カトリーナ以来、ハリケーンの非難命令が2回ほど出たことがありますが、テレビなどでは、「避難前に冷蔵庫を空にして、電源を抜いて、ドアをあけてから避難するように」と呼びかけるようになりました。

石巻百景より

そしてこのような支援品支給の市場。市場とは言っても支援品はタダなので、本来の意味での市場とはちょっと違うんですが、でも、自分たちの家の瓦礫やヘドロの片付けの合間に時間を見つけて近所の教会の車寄せやら、Wal-Martの駐車場で「営業」している市場に行くのは、近所の人にばったり会って安全を確かめ合ったり、サバイバル生活の知恵の自慢(と言うと、完全に御幣がありますが、当時はそれは重要な会話のひとつでした)をしあったり、という、ちょっと楽しみなひとときでした。ちなみに、震災直後、まだ瓦礫の片付けで一日16時間汗かいて肉体労働をしていた時期は、このようにタダで支給市場からもらってくるシャツや下着や短パンを、使い捨てにして、毎日新しいのを着てました。洗おうとしても、洗濯機は壊れてたし、水も切断してたので、洗濯するすべはどっちにしろ無かったのですが。というわけで、タダでいただくチープな古着、かなり重宝しました。

石巻

でも、なによりも懐かしい気持ちにさせてくれたのは、この写真です。私たちは、カトリーナの後6ヶ月ほどは、庭に設置したトレーラーハウスで生活して、その後も、まずベッドルームを直したので寝る場所が出来た後も、キッチンを再構築するのには一年以上かかったので、キッチンはずっとトレーラーハウスのキッチンを使っていました。そんな生活をしていたのに、2006年の春が来たときに、私たちは、庭に花を植えたり、ポーチに植木鉢を置いたりしました。復興は、一度にどっとやっつけられるものではなくて、小さなことの積み重ねなんです。例えば、気がついたら、いつのまにか、庭に花を植えるような時間の余裕が出来てきたり。

石巻百景より

震災の被害って、一度に怒涛のように襲ってきます。でも、復興は、とても小さな前進の積み重ねです。一日ごとに見ると、たいした前進をしていないような気もするのですが、一ヶ月前と比べると、やっぱりかなり物事が良い方向に動いていっているのがわかるのです。震災で、無くなってしまったものは膨大です。流されていった家や車、子供のころからとってあった本や写真、そして亡くなってしまった方。でも、生きている限りは、そして人間が社会的な生き物で、家族、そして地域の人たちと繋がっている限りは、復興はかならず、じわじわとではありますが、続いていきます。

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